
以下は、PEGレシオ(株価収益成長率比率)に関する解説です。
PEGレシオ(株価収益成長率比率)とは
PEGレシオ(Price Earnings to Growth ratio、株価収益成長率比率)は、株式投資の評価指標の一つで、株式の適正価格を評価するための重要な指標として広く使われています。
基本的なPER(株価収益率)に企業の成長率を加味することで、より正確な企業価値を評価できるとされています。
この指標は、成長株を評価する際に特に有用です。
PEGレシオの計算方法
PEGレシオは、以下の計算式で算出されます。
① PER(株価収益率)の算出
② 年間収益成長率の予測
企業の年間収益成長率(通常は過去数年の平均成長率を用いることが多いですが、アナリスト予測を用いる場合もあります)を計算します。
例えば、過去3年間で収益が年率10%で成長していた場合、年間収益成長率は10%になります。
③ PEGレシオの計算
PEGレシオは、PERを成長率で割ることによって求められます。
例えば、PERが20、成長率が10%の場合、PEGレシオは次のように計算されます。
PEGレシオの解釈
PEGレシオの値によって、企業の評価がどのようなものかを理解することができます。
一般的な解釈は以下の通りです。
PEGレシオを使う上での注意点
PEGレシオは株式評価の有力な指標の一つですが、いくつかの注意点もあります。
PEGレシオの活用方法
PEGレシオは、特に成長株を評価する際に有効です。
成長率を加味することで、単なるPERよりも株価の評価がより現実的になります。
具体的には、成長が予想される企業の株価が適正かどうかを判断する際に使うと良いでしょう。
例えば、ハイテク業界や新興市場の企業など、今後の成長が大きく期待される場合に、その企業が高いPERを持っていても、その成長率を考慮に入れることで、実際には割安だと判断できることがあります。
一方、低成長が予想される企業の場合、PERが高ければ、PEGレシオを使うことで割高であることを確認することができます。
まとめ
PEGレシオは、PERに企業の成長率を加味した指標であり、株価がその企業の成長に見合ったものかどうかを判断するための有用なツールです。
特に成長株を評価する際に重宝されますが、成長率の予測の精度や、業種や市場環境の違いに注意を払いながら活用する必要があります。